2014年11月20日木曜日

「物欲」

60歳を過ぎたら洋服など身なりに金をかける!と言い続けていたのだが、とうにその年齢を過ぎたはずなのに、なかなか身なりに対する物欲が湧きあがらない。夏場は暑すぎてスーツなど着ないしネクタイも締めないしシャツとズボンがあればいい。寒くなってきたので気分を変えたいのだが、時計も欲しくないし、コートももう要らないし、靴を買いに行くのも面倒くさいし・・・で先日裏地の破れたスーツを見つけたのでやった!てな感じ。スーツを新調する理由を見つけたのだ。

何年かぶりでスーツを作りに出かけた。担当だった高田さんというオジサンは定年でもういなかった。このデパートの外商だった仲のいい佐野ちゃんも辞めてしまっている。だからだんだん足が遠のくんだよなぁ、などど言い訳をしながら久々に一着作った。隣の売り場がオーダーワイシャツの売り場で、そこから「チクショー!」という声が聞こえてきた。「だれだ、下品なのは」と言ったら担当は苦笑い。「そういえばワイシャツ売り場に孫さんていたよね」と言ったら「今のは孫です」となった。あ~ぁよかった、知り合いがいたよ。隣の売り場に顔をだして、「誰だチクショーなんて下品なこと言っているのは?」と声を掛けたら孫さんが照れながら出てきた。「いやぁ あの チケットが・・・」云々カンヌンとしきりに照れている。 ははは、孫さん、居てくれてありがとう!

せっかくデパートに来たのだから、なにか買い物でもしようかな・・・と店内を少し回ったのだが何も欲しくない。靴でも・・・と思ったのだが選ぶのが面倒臭い。何が身なりに金をかけるだよ、とブツブツ言って藤原のデパート巡りは終わってしまう。昔から買い物は好きではないのだ。何を買うのも早い。吟味するという事がない。慎重派なはずなのに、買い物に関してはからっきしダメ。なぜだろう・・・原因はなんとなくわかる気はするのだが。

それと、物をすぐ捨てる。捨ててしまって、無くて仕方がないから新たに買う、てな感じかな。いっぺん嫌だと思ったらそれらの対象物はゴミとなる。買えるものはみんなゴミとなる。が、買えないもの・・・子供たちが小さい頃に書いたものとか、工作の時間に手作りしたものとか、あちこちに全部残してある。将来これらの品々をどうするんだろうね。僕。