2019年10月10日木曜日

「登り下り」

久能山東照宮の表参道入口の直ぐ側に、義父が入所する「特養」がある。先日、見舞いに行ったついでに、一人東照宮を目指した。表参道入り口から1159段の石段、「いちいちごくろうさん」が愛称らしい。400段目ぐらいで「まだ400段か…」半分ぐらいで「戻ろうかな…」。かなり急な石段が続く。「俺の性格じゃ、戻るわけないよな」と自問自答。はぁはぁ言いながら登り、参拝。そこから家康公の墓までまた急な階段が…

1時間ほどかけて往復したが、次の機会があったら「絶対ロープウェーで登る」と固く決意したのだった。(見栄を張らず、杖を持つべきだったよ)。

義父の部屋に戻ったら、彼は何事もなかったように眠っていた。出会った瞬間は嬉しそうに笑うのだが、数分もすると無表情に。誰も寄せ付けないような面相をする。1159段を上り下りしながら「人生」を深く考えてしまったのは、そんな義父の存在もある。

5月にある決め事をして、それなりに進んではいるのだがもう10月。結論にはまだ達していない。この数か月「生産的」であったか、「無駄に過ごしてはいなかったか」「心と上手に戦えているか」etc

往復2318に及ぶ石段を踏みしめながら、そんなことを考えてしまった。悩んでいるのではない。きっと修行させられているのだ。そう思いながら今日も時間を見送る。

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